タイやラオスの森で暮らす少数民族・ムラブリ族を追ったドキュメンタリー。インドシナ半島のゾミアと呼ばれる山岳地帯で、森の中を移動しながら狩猟採集生活を続けてきたムラブリ族。バナナの葉と竹で寝屋をつくって野営し、平地民から姿を見られずに暮らす彼らのことを、タイの人々は「黄色い葉の精霊」と呼ぶ。ドキュメンタリー映画「ベオグラード1999」などの金子遊監督が、ムラブリ族の言葉を研究する言語学者・伊藤雄馬氏とともに2年にわたってムラブリ族の姿を記録。タイ北部に暮らすムラブリ族最大のコミュニティを取材するほか、ラオスで昔ながらの狩猟採集を続けるグループへの接触を試み、ムラブリ族の謎めいた生活を世界で初めて撮影することに成功した。